Q.26 クリーニング店にお願いする防水加工と ……

A.26
防水加工は最近ではほとんど見かけなくなりました。加工剤は主にパラフィン(ロウ)ですが、布地全体を塗りつぶすように皮膜しますので、外からの水を弾くとともに中からの水(体から発散される水蒸気状の水分、汗)も通しません。結果としてむれて大変着心地の悪いものでした。
一方撥水加工で用いられる薬剤は、フッ素樹脂などです。布地の糸一本一本を皮膜します。微細な穴が開いていることになりますから外からの大きい水滴は弾き、中からの小さい水分は外に逃がします。これで着心地は大変改善されました。

しかし、この加工にも弱点はあります。穴は開いているわけですから、長時間の水の接触には耐えません。やがて少しずつ浸みてきます。レインコートとしての用途には向きませんが、急な雨に備えることくらいの要求には十分な撥水力を持っています。